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山から昇る朝日

ヨーガ の色々

 ヨーガというと皆さん、インドの山奥やガンジス川等を想像される方より、スタジオでのポーズをとられている方やリゾート地でお洒落なスタジオで色々ポーズをとられている情景を思い浮かべる方が多い事と思います。ヨーガ発祥の地はインドです。現在でもインドの行者さんというと腰布一つでヒマラヤの山中で修行をされている行者さんがおられるということにインド文化の奥深さを感じます。

 私が子供の頃、よく仏壇にあったお経を見ていたのですが、ヨーガを習うようになって意外に共通する言葉があると言うことに気づきました。多分、サンスクリット語が中国で漢字になり日本へと伝わったのですから当たり前と言えばそうなのですが。私が小さい小学生前だった時の話です。私の祖母が、家によく泊りにきてました。家に着くと同時に先ず、仏壇の前に座りお経を唱えていたのを思い出します。仏壇の前に座りいわゆる、心身統一を図っている事になりますが、その所作を目の前でみてて、初めてヨーガ的なインドの伝統と出会った最初だったかと思います。

 祖母はご飯食べた後に、「ごちそうさま」ではなく、「ありがとう。ナ-ムアミダブ、ナムアミダブ」と唱えていたのですが、ナ-ムもサンスクリット語で'namo'という単語があります。本場インドではバジャンという賛美歌といって良いと思いますが、その讃歌の中で'namo'という単語は沢山でてきます。知らないうちにインドの言語、風習、哲学的な部分が日本の文化に浸透していたんだなと思います。

 

 ヨーガの古い文献でヨーガスートラという文献があります。

 第1章第1節 これより、ヨーガの解説をしよう

 第1章第2節 ヨーガとは心素の働きを死滅することである

 と続いていきます。ヨーガを行じていくうえで行者さんが、三昧に至までの、心理的な教えを説いていく設定になっています。ヨーガを行じていく過程で、無気力、渇望、疑い等様々な障害が行者さんにふりかかりますが、それらにどう対応していくか具体的な教えを説いています。それらの教えは、現代のストレスフルな社会、生活等、我々に様々な対処法として役立つものばかりです。

 

 現在のヨガの位置付けで象徴的なことが一つあります。国連が6月21日を「国際ヨガの日」として制定したということです。(2014年12月11日の国際連合総会 において、全会一致で宣言された。)国連総会の演説でモディ首相は、「ヨガは私たちの古代の伝統からのかけがえのない贈り物だ。心身の統合を具現化する。運動というだけでなく、あなた方自身と世界、自然の調和の感覚を発見させるものだ」と演説されました。

 そんな伝統的なヨーガの行法から応用しようということで、インドでは1920年代にカイヴァルヤダーマ・ヨーガ研究所が設立され、現在においてはsVYASA大学のヨーガだけの単科大学をはじめ、ヨーガを教える国立大学が何校もあるそうです。

 日本では認定ヨーガ療法士として私自身も登録している(一社)日本ヨーガ療法学会がインド中央政府よりヨーガ大学院大学として認定されているスワミ・ヴィヴェーカナンダ研究財団の教育部門と連携しており、インドではメジャーな研究部門として広く認知されているようです。

 このようにヨーガは現代のストレスフルな社会で生きる我々にそれらを乗り越えるための様々な智慧、恩恵を与えてくれるメソッドとして見直されてきているのです。それらのメソッドを現代人に合わせて実習できるようにしたものがヨーガ療法なのです。

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